私は10年前に株式会社Azu.m.u(アズム)を設立しました。
この会社は就労継続支援事業所で、一般企業への就職が困難な障がい者に就労の機会を提供し、知識と能力の向上に必要な訓練をすることで、自立した生活ができるように支援していく会社です。株式会社Azu.m.uの事業を進めていくうちに、課題が生じました。
ひとつは、通っている障がい者の方たちの仕事の確保。現在は、車両関係の加工、建設資材洗浄などをしていますが、仕事の種類をもっと増やせないかと考えたのです。彼らには、もっと可能性があると感じていたからです。新たな会社を立ち上げることで、色々な仕事に携わり、さらなる能力の向上を目指して欲しいと思いました。
そして、もうひとつ、利用者の皆さんはAzu.m.uを愛してくれていて、長い間一緒に働いている方も多いです。ただ、高齢者社会は、障がい者とて同じです。たくさんの高齢の利用者がいますが、この方たちの最期はどうなるのだろう…と、ふと不安になったのです。親族がいれば、心配はないのかもしれませんが、そうでない方もいる。彼ら自身が自分の最期に不安を持って欲しくない。「大丈夫、心配ない、私たちがいる」そう思ったのです。
ずっとAzu.m.uとともにいた彼らに、安心してこの先も過ごして欲しいと思い「一般社団法人Azu.m.u」を設立することにしました。
「最期のおもてなし」という言葉には、私たちの様々な思いがこもっています。一般社団法人Azu.m.uの立ち上げをきっかけに、もっともっと障がい者や高齢者と寄り添い、手探りではありますが、さらなるチャレンジをしていきたいと思っています。
一般社団法人 Azu.m.u
代 表 服部亜純